【スキージャンプ】板の長さで「失格」!?スキージャンプの違反チェックはかなり曖昧!!

【スキージャンプ】板の長さで「失格」!?スキージャンプの違反チェックはかなり曖昧!!

2025年1月6日にオーストリアで開催されているスキージャンプW杯女子個人第9戦で、高梨沙羅(28)選手が、2回目のジャンプでスキー板の長さの規定違反によって失格となってしまいました。

2023年の1月のW杯でもスーツの規定違反で失格していることあり、SNS上で「また?」との物議が上がっていた。

そもそも、なんで1回目じゃなくて2回目で規定違反になったの?

スキージャンプのスーツとか板の規定違反って何

本記事では、なんで2回目に規定違反になったのか、ジャンプスーツや板の規定について調べて簡単にまとめてみました。

目次

スキージャンプの規定チェックはランダム

スキージャンプの写真
ジャンプ雪印メグミルクHP より

スキージャンプの規定チェックについては、完全にランダムになっているようです。
2回あるジャンプの試技の中で完全に抜き打ちで既定のチェックが行われるようです。

抜き打ちチェックの流れ

抜き打ちでチェックは以下の流れで行われることが多いとのことです。

<試合前>
国際スキー連盟等に身長や手足の長さなどの身体的な情報とジャンプスーツや板のサイズを登録する。
<試合当日>
自分の番の5人程前にジャンプスーツを着た状態で股下の長さが測られる
<ジャンプ後>
抜き打ちでジャンプスーツや板のチェックといった抜き打ちチェックが行われる

検査員によってルールがぶれることがある

板の長さやジャンプスーツなどの長さを測る際は、メジャーで測られるようです。
検査員によっては、「今日はいいけど明日にはジャンプスーツを直して来い」と言われて違反にならないこともあるようです。

また、測定は公開されず非公開であり手動で測るアナログな測定方法となっており、決まった規定はあるもののルールの判定が曖昧であることが問題であるとされています。

もこ丑

オリンピックのシーズンに入ると検査の規定が厳しくなったりするようです。結構アバウト……

スキージャンプで使用されるジャンプスーツとスキー板の規定

スキージャンプで使用されるジャンプスーツとスキー板についてルールの判定は曖昧ではありますが、規定についてはしっかりとした基準が定められています

ジャンプスーツの規定

スキージャンプのジャンプスーツ

スキージャンプのジャンプスーツは、サーフィンと似たようなウェットスーツのようなものを着用します。
細かい規定は以下の通りです。

・厚さは4㎜以上~6㎜以下で、5層からなるラミネート加工した素材であること
・生地を伸ばさない状態で10㎜の水圧下において40ℓ/㎡/秒以上でなければならない
・ジャンプスーツのサイズは直立姿勢の状態でボディと一致すること
・許容される最大の差はスーツのあらゆる部位において、男子は+1㎝~+3㎝、女子は+2㎝~+4㎝とする

ここまで細かい規定がある理由として、体よりも余裕のあるスーツのほうが浮き上がる揚力が大きくなり、より遠くに飛ぶことができるため、上記のような厳正な規定が定めらているようです。股下のサイズ等は特に空気抵抗を少しでも得るために規定値ギリギリを求める選手もいるのだとか。

もこ丑

体中の各部位で許容サイズが決まっているのはかなり厳格かも……
これを手動で測るとなるとアバウトと言われても何も言えない

少しの体調の変化でも、体形が変化してしまうため、大会申し込み時と大会当日ではサイズが変わってしまい、規定に引っかかってしまうこともあるようです。

スキー板の規定

ジャンプ雪印メグミルクHP より

スキージャンプで使用されるスキー板は通常のスキー用の板と比較して、非常に軽く作らています。幅も10.5㎝ほどとなっており、通常のスキー板とは様相が異なっています。
細かい規定については以下の通りです。

・スキー板とシューズを固定するピンディングの位置はスキー板の長さに対して、前方から57%以内とする
・選手のBMIを算出し、身長に対して最大で145%の長さのスキー板の使用を認める
 →体重が軽いほどスキー板が短くなるようになっている

ジャンプ雪印メグミルクHP より

BMIルールで板の長さを決める方式がとられており、過剰な減量によって健康への弊害を防ぐためにBMIの値によって板の長さが変わるルールが設定されています。

もこ丑

今回、高梨選手が引っかかってしまった規定はこちら
技術だけでなく、細かい体重の管理も必要なんですね……

スキージャンプの規定は厳しいが判定はアナログで曖昧

・スキージャンプの規定のチェックは抜き打ちで検査される
・ジャンプスーツやスキー板の規定は厳正で厳しい
・抜き打ち検査はアナログな測定方式で非公開のため、公平性が問題となっている

ここまでスキージャンプの規定チェック方式と、ジャンプスーツとスキー板に関する規定についてまとめました。
スキージャンプについては規定自体は厳格であるものの、その判定方法が前時代的で公平性が大きな問題となっていることが分かりました。
今後、判定方法が見直されることを期待したいですね。

スキージャンプを含めウィンタースポーツが最盛期を迎え、2026年にはミラノでの冬季オリンピックも控えています。
選考会も行われるであろう2025年。どんな選手が台頭してくるのか、注目したいですね!!

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