中国で日本の正月に当たる「春節」の時期がやってきて、日本への旅行者が大幅に増えることが予想されています。多くの旅行者が日本国内にやってくることは悪いことではありませんが、巨大な荷物やスーツケースは何かと問題になることがあります。
驚きのケースとして、2024年6月に大阪で電動スーツケースで歩道を走ったとして、中国籍の30代女性が書類送検されるニュースがありました。内容は道路交通法違反だったようです。
かなり衝撃的なニュースですよね
電動スーツケースの問題は今後増えていきそうな予感がします
電動スーツケースはアジア圏で人気が高まっているスーツケースとなっており、便利な一方で様々な問題があるようです。本記事では、なぜ電動スーツケースが人気になっているのか、電動スーツケースでの事故が発生した場合どうなるのか簡単にまとめました。
電動スーツケースがなぜ人気なのか
主にアジア圏で人気になっているようで、値段は7万円~15万円代となっています。
なぜ電動スーツケースが人気なのか、その人気の理由をまとめました。
重い荷物を持たず楽に移動ができる
旅行で一番ネックとなるのは、荷物の重さといっても過言ではないでしょう。
一泊といえども着替え等を詰め込むと3~5kg程度の重さになってきます。そういった荷物をずっと持ち続けたまま観光したり、目的地まで歩くのは結構大変だったりします。
電動スーツケースは、荷物の重さを気にせず楽に移動ができることが一番の特徴であると言えます。
空港で長い距離を歩かなくて済んだり、膝や腰を痛めており長い距離を歩くのが苦痛であったりする場合にかなり重宝するものだと言えそうで、人気が出るのも分かります。
内臓されたバッテリーでスマホ等の充電が可能
電動スーツケースのほとんどは着脱式のバッテリーとなっており、そのバッテリーはリチウムイオンバッテリーのUSE出力となっています。そのため、出先でスマートフォンなどの電子機器へ充電をしたい場合にも重宝するものであると言えます。
また、着脱式であるため充電をするのも簡単でバッテリーを取り外して充電し、セットするだけで使用することが可能となっています。メーカーや機種・商品の違いにもよりますが稼働時間は2~3時間程度となっているようです。
1泊~2泊サイズでコンパクトなため使いやすい
コンパクトなサイズ感も人気の一つとなっています。
荷物が入る用量は20L~30Lとなっており、機内持ち込み可能な小型のスーツケースに分類されるようです。
縦のサイズはハンドルを除いて約60cm、横が約40cm、幅が20~25cm程となっている商品が多く、写真で見るよりも実物は小さいようです。
また、利用方法は飛行機だけではなく車に積んで移動先で使用する等の用途もあり、ちょっとした移動を便利にするために使うには丁度いいサイズ感で人気を博しているようです。
日本での電動スーツケース利用の注意点
アジア圏で人気となっている電動スーツケースですが、利用については注意が必要なことがあります。
日本で電動スーツケースを利用する場合、以下の点に気を付ける必要があります。
電動スーツケースは楽に荷物が運べて便利ですが、
法令等の遵守が必要、公共施設では事前に許可が必要、安全に配慮することが大切となっています。
特に、法令等の遵守は道路交通法違反となる可能性もあるため利用には厳重な注意が必要となります。
道路交通法では、電動スーツケースは「時速10km以上で走行可能」なため、原動機付自転車(原付)として扱われることになっています。
そのため、事故を起こした場合は原動機付自転車(原付)の例と同様な裁量が適用されることが想定されています。
似たような乗り物で人気となっている「LOOP」は「特定小型原動機付自転車」という新しい区分になっているため、運転免許証は不要となっています。(年齢制限があり、ヘルメット着用や自賠責保険加入、ナンバープレート取得といったことは必要)
日本で電動スーツケースが使えるようになるには?
現時点で電動スーツケースは原付と同様の性能を持っているため、その利用が制限されている状態となっています。
日本の公道で免許証なしで電動スーツケースが走るためには、「最高速度を6km/h以下に制限する」等の速度を落としてシニアカーや電動車椅子等と同様の扱いとする必要があるとされています。
ここまでくると、低速度になってしまい歩いたほうが早かったりする可能性もあり、実用性と安全性の両方を担保する案を考える必要があると考えれます。
日本の公道で合法的に電動スーツケースが走るケースはまだまだ先のことになりそうですね
日本で電動スーツケースの安全な利用には、法やルールの整備と認知が必要
電動スーツケースは便利ですが、日本で使用するには制約が多くうまく使用ができない可能性が現時点ではあります。
日本人が使わないと言っても海外から来た観光客が使用する恐れが最も多く、今後事故が起こる可能性が最も高いと言えます。空港などでは電動スーツケースを利用する海外の観光客が度々目撃されており、ほとんどがヘルメット等を付けるなど日本が決める道路交通法の範囲内に収まっていないようです。
電動スーツケースの事故については日本ではまだ発生しておらず大事には至っていませんが、問題が発生する日はもうすぐかもしれません。事故を未然に防ぐためにも空港や公共施設での利用、利用マナーの促進等といった対策を打ち立てる必要があるとされています。
事故等の事例がないと、法整備が進みにくい傾向があるのが日本
悲しい事故が起こる前に、対策を立ててほしいところです
まとめ
・電動スーツケースは重い荷物を気にせず楽に移動できるのが最大のメリット
・電動スーツケースは日本では公道利用が禁止されており、原付と同じ区分となっている
・海外観光客による事故のリスクが高く、法整備やルールの浸透と認知が重要になる
日本で電動スーツケースが流行することはあまりなさそうではありますが、今後のことはどうなるか誰にもわかりません。日本人が使用しないと言っても、海外の観光客や海外から来た訪日者は電動スーツケースを利用することがあると言え、このケースが一番多くなるだろうと想定がされます。
悲しい事故や事件が起きる前に、公共施設や日本の公道での利用の明確化とルールの浸透と認知が広まることを切に願いたいところですね。
<電動スーツケースについての商品詳細はこちら>