【東京一極集中】問題点を説明できる?一極集中のメリット・デメリットまとめ

【東京一極集中】問題点を説明できる?一極集中のメリット・デメリットまとめ

2025年1月31日に総務省が住民基本台帳に基づく2024年の人口移動報告を発表しました。
報告によると、東京都への転入者が転出者を上回り、7万9285人と「転入超過」となり、3年連続で増加したことになりました。


新型コロナウイルスで東京都への転入超過は下火になっていたが、再び東京に人が集まっているようです。
東京都に人が集まることを東京一極集中というようで、メリットもあればデメリットもあるようです。

何で東京都が転入超過になるんだろう?
他の都市では起きないのかな?

東京はいろいろ集まってて便利そうだけど、
実際にはどうなんだろう?

本記事では、東京都に一極集中することのメリットとデメリットを簡単にまとめました。

目次

東京圏、大阪圏は転入超過、名古屋圏は転出超過の傾向

都道府県別転入超過数(2023、2024年)
総務省:住民基本台帳に基づく2024年の人口移動報告 より

総務省が発表した住民基本台帳に基づく2024年の人口移動報告の資料によると、東京圏の都市および、大阪圏の都市や福岡県については転入者が転出者よりも多い「転入超過」となったようです。

その他、都道府県はほとんどが「転出超過」となっており、いわゆる日本の大都市と呼べる都市へと人口が移動していることが分かりました。

20代~30代前半が男女共に移動者数が多くなっている

男女、年齢別の都道府県間移動者数(2023,2024年)
総務省:住民基本台帳に基づく2024年の人口移動報告 より

同じく総務省の統計を確認すると、男女共に20~29歳が一番流出入が多くなっていることが分かります。
多い理由は以下が考えられています。

・仕事を求めて企業が集中する大都市に移動する
・結婚や転職等でライフスタイルが変化しやすい時期である
・大都市への憧れと利便性を求めている

20代~30代は、人生の中で転換期を迎えやすい時期となっており、ライフスタイルが大きく変わることも多い年代となっています。そのため、転出入が多くなっているのではないかと考えることができます。

東京一極集中のメリット

東京の画像

では、東京への一極集中が起こるのはどうしてなのか、東京などの都市部に移動して生活することのメリットを簡単にまとめました。

・インフラ、サービスが充実しており生活の利便性が良い
・企業間の取引や連携が容易となって、経済活動のパフォーマンスが良くなる

インフラ、サービスが充実しており生活の利便性が良い

人口が多いということは、その分だけ人間が快適に過ごせる環境であることを示していると言えます。
東京は鉄道を始めとした交通網やインフラが十分に整備されており、困ることはほとんどありません。教育や医療等も取捨選択が可能なほど多岐にわたっており、何かがあった時のために選び放題となっているのが大都市の利点と言えます。

また、人口が多いことでインフラが衰退する恐れは少なく、今後生活を続けていくのに不便がないのが大都市の利点であり人を惹きつける要因になっていると思われます。

もこ丑

最新の流行も大都市から!
イベントも東京・大阪での開催が多いですよね

企業間の取引や連携が容易となって、経済活動のパフォーマンスが良くなる

大都市の代表格である東京には多くの企業が本社を構えており、多くの企業が集まることで企業間の連携が容易となり移動のコストや通信のコスト等が省かれ、より効率的な経済活動をすることが可能となっているのが現状となっています。

また、日本の事業的風土的に直接会って面談する意味は大きくなっており、取引先のより近くに会社を構えたいのは至極当然な流れとなっており、オンラインで仕事が可能であると言っても風土が変わらない限りは大都市への人の流入は避けられない流れとなっています。

もこ丑

本社や事務所が大都市にあればそこに移動して仕事するため人が増えるのは当然なことだと言えます

東京一極集中のデメリット

崩壊した都市の画像のイメージ

東京をはじめとした大都市に人口が一極集中することで地方への少子高齢化及び過疎化につながるのは周知ではありますが、一極化したことでその大都市で考えられうるデメリットを簡単にまとめました。

・地価や人件費のコスト上昇
・交通渋滞や通勤渋滞の悪化
・大気汚染、ヒートアイランド現象の悪化
・災害発生時の被害の拡大

人が増えることで、都市部内での移動が困難に

人口が増加することで、交通渋滞及び通勤時の渋滞がさらに悪化する問題が起こります。
加えて、エアコンなどの熱源がさらに増加することでヒートアイランド現象が加速し、局所的な大雨といった災害が起こりやすくなるとされています。

都市部に人が集中すると、競争原理が強く働くことによって今よりもさらに地価や家賃の高騰を招くとされており、そのコストは企業が入るビルにも適用されることになります。そうなると、かかったコストは商品やサービスに転嫁されることになるため、私たち消費者の首を絞めることになります。

もこ丑

今の便利さを求めて、未来の苦痛を招くといったなんとも言えない構造になっています

災害発生時に中枢機能がマヒして想定外の被害となる恐れがある

東京はじめとした大都市には、政府だけでなく企業の中枢機能が多くあります。
台風や想定外の大雨、大規模な都市直下地震などの災害が起こることで、一気に中枢機能が停止する可能性が大いにあります。

人が多くなる分、被害も甚大となり復興作業も容易ではないと想定されます。
都市部に機能をまとめることで便利になる一方、災害へのリスクが高まるため、利便性とリスクのバランスをとることが重要と言えます。

もこ丑

便利な一方で壊れた時のリスクが大きいのが現状と言えます

地方が過疎化することで、都市部を支える機能が壊れる

ある程度の人口が確保されず過疎化が進むことで、生活インフラの停止や地域医療・公共事業の停止などの問題も起きると考えられています。そうすると、更に地方から人が消えて、都市部を支える仕組みがボロボロと崩壊してくことに繋がっていきます。

都市部を支えるのているのは地方であり、農業や漁業といった主に第一次産業が地方にあります。地方が破綻すれば、おいしい野菜や魚・肉の供給が追い付かなくなり、都市部での物価の高騰が加速し、理想としていた都市部での生活がかなえられなくなる恐れがあると考えられます。

こういったことは人口が少なくなったから直ぐに起こるわけではなく、じわじわと年月をかけて影響が現れるため、気付いた時にはもう遅いということになりかねないのが、今の現状となっています。

もこ丑

都市部に憧れがあって出てきたはいいけど、将来地獄を見る可能性があるのが現状なんですね

都市部への一極集中化への対策は?

話し合いをする人のイラスト

都市部に人口が一極集中することによって、メリットもありますがデメリットも多くあることが分かりました。
デメリットを是正するにはどうしたらいいのか、考えられる対策をまとめました。
考えた対策になるため、実際に行われていることではないのでご注意ください。

・地域ごとに税率を変えたり等、人口のバランスが良くなる政策を作る
・働き方改革して、地方でもIT技術を通して仕事ができるような社会にする
・地方で生活することのメリットを国及び自治体で作り上げていく
・重要な施設を全国に分散して、災害時へのリスクを避ける

など

考えられる対策はあげてもキリがないように思われます。
それだけ、この人口一極化の問題は都市部にとっても地方にとっても重要な問題多数内在しているということが分かります。
簡単に地方創生といっても、地方ごとの特性も見る必要があり、こればっかりは私たち個人では成し遂げられないことであると思われます。

もこ丑

国の施策として何をしていくのか、私たちの生活にとって何をするのが良いのかしっかりとした考えを持った政治家を選ぶのが、私たち国民としてできる唯一の事かもしれませんね。

まとめ

・2024年は東京圏への転入超過が一番多く、次に大阪圏の転入超過となった
・都市部の便利で快適で魅力的な環境が人を惹きつけている
・都市部への一極集中化が進みすぎると都会の生活が維持できなくなる

人口が一極に集中するのは一息に悪いとはいいがたいのが現状となっています。
私たちがより良く生活するために選んだ選択になるため、都市部への流入を阻止することもできません。

都市問題の解決と地方問題の解決がバランス良くなるような政策が建てられる日本が望ましい姿だと考えます。
私たちにできることは限られていますが、今住んでいる日本がどういった方向に進むのか、どういった場合に国民として声をあげなければいけないのか、しっかりと考えることが私たちにできることなのかもしれませんね。

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